平安時代の末期、高前は卑しい出身でありながら
権力者の夜伽を次々と務め
上皇の寵人となります。
その姿に虜になる者、嫉妬する者達を手玉に取り
まるで悪女のような振舞いが良いですよねー

美しくて頭も良いし、
絶対に自分から縋るような事はしないという
芯が強い所もステキでした。
平安モノっていうから、もっと耽美系で
薔薇がいっぱい飛んでる感じかと思ってたけど（どんなだ）
絵がスッキリ系だったのでサラッと読めます。

わたくし、歴史が大の苦手の人間でございまして
身分とか時代背景とか、あんまり詳しい事は分からないので
雰囲気だけ楽しむっていう感じでしたけど
こういうBLもたまには良いですねー。
１回目読んだ時は誰が誰だか･･･って感じだったけど
３回くらい読んだらなんとか理解できましたよ！ｗｗ


華やかな世界で、表向きは優雅に見える男達が
裏ではわりとえげつない事やってて。
涼しげな顔して簡単に人を陥れるのが怖い･･･！
そしてこの作品における女性達が不憫である！ｗｗ


有力貴族の御曹司・智実から
裏の無い、まっすぐで素直な好意を寄せられてからは
どうして高前があそこまで頑なだったのか分かりませんでしたが
後半の、顔を合わせない逢瀬を何年も続けるのが
すごく切なかったですね･･･
この２人のラブラブな所も見たかったなぁ。


あ、肝心の（？）エッチシーンに関しては
ほとんど性的な描写は無いです。
夜伽のシーンとか、むりやり犯すシーンとかは数回あるけど
どれも朝チュン程度っていう感じでした。

どちらかと言えばバッドエンドのような終わり方なので
バッドエンド苦手っていう方にはオススメできませんが
内容が詰まっててじっくり読める一冊でした。


エロ★
萌えた★★★
切ない★★★★
笑える★
買って良かった★★★★