今まで、草間さんの作品って個人的に合わなくて
あまり面白さが分かっていなかったのですが
（理解できていなかったのでレビュもあまり書いていない）
また懲りずに買ってみた。
そしたら今回の作品は今までで一番好きでした！


離婚したばかりのリーマン・篠田が
骨董屋の朝倉と出会い、少しずつ距離が縮まるというお話です。


今回、ようやく
草間作品の魅力を理解した気がするのですが
なんというか、すごく文学的ですよね･･･

壊れたものは元に戻らないと言う篠田と
壊れたものをつなぎ合わせて大事に使う朝倉の対比とか。

誰からも必要とされずさまよう犬と
孤独な自分を重ね合わせたりとか。

登場人物の心情が上手に表現されていて
すごく読ませる作品なんですけど


それでいて、「可愛い＝好き」のくだりや
端っこのおかずばっかり入ってるお弁当のエピソードなど
「なんだこのかわいいオッサン達は！」状態ｗｗ
何気ないシーンに愛が溢れていたりするので
「ももももも萌える！（ごろんごろん）」みたいな感じじゃなくて
じんわり萌える作品だなーと思った。



ただ、ゲイだという事がバレて
告白するシーンはちょっと流れが唐突な気がした･･･
なぜあんな急に「ごめん、私は同性愛者じゃないんだ」
っていう話になるん？？
（またしても読解力のなさを露呈）



あと、最後の温泉旅館での浴衣プレイが
とってもエロくて良かったです。
（本当にBLって旅館ネタ多いなｗｗｗｗ）

優しくて、ヘタレっぽい朝倉が
Hの時に急に男っぽくなるのも良かった。


絵の雰囲気とか、セリフとか
独特な間を持っている作家さんだなーと思います。
大人のお嬢さん方にオススメです！



エロ★★★
萌えた★★★★
切ない★★
笑える★★
買って良かった★★★★


→関連記事
　災厄のてびき　草間さかえ【感想】
　イロメ　草間さかえ【感想】