私は何に恋をしてたんだ あの彼はどこへ行った?
バカは私じゃないか・・・ 私は何故ホモなんだ・・・
これだから嫌なんだ 人間なんて・・・
<あらすじ>
美しい君に恋をした。 「俺 せんせーに興味あって」 見ているだけで楽しくて、私の恋はそれで充分だった…はずなのに。 「してやるから、もう喋るな」 30代半ば、ゲイであることを卑下している内向的な大学助手が明るくおバカで遊び慣れた大学生に片想い。 ずっと憧れだった彼が突然目の前に現れ、外見と中身のギャップに愕然とした上に想像もつかなかった交流がはじまってしまっていた。 [職業][リーマン][はじめて][身分違い]などカタログ掲載の7編を収録。 描き下ろしを含む待望のファーストコミックス。
表紙があんまり好きな感じじゃなかったので
食わず嫌いしていたのですが
評判がいいみたいなので思い切って買ってみて
本当に良かった!
私これ好きすぎて禿げそうでした。
■窓辺の君
美しい男子生徒に一方的な恋をしている助教授の柴田。
ずっと憧れていた竹宮に軽いノリで
「おれと付き合ってよ」と言われてしまって
理想がどんどん崩れてしまった柴田ですが
竹宮に望まれるままフェラをしてあげても
肌に触れられる嬉しさどころか
哀しさばかりがつのる様子がせつなかったです。
竹宮を思って育てたバラが咲いて
そのバラに竹宮が口付けをした姿が美しくて
柴田がじわーっと涙する所が泣けます。
■GOOD BYE, HONEY
小さい頃から腐れ縁で幼馴染のヤス×てっちゃん。
てっちゃんを好きすぎるあまり、むりやり押し倒し
なし崩しに付き合う事になり、
さらにてっちゃんが働いている会社にまで
追いかけてきてしまったヤス。
てっちゃんは迷惑そうにしていて
殴ったり蹴ったりしていますが
この二人はこれで幸せなのかもしれないw
「てっちゃん 僕のことぶって・・・」と言われて
思いっきり蹴るてっちゃんには笑ったwww
■Lay Down, Sally
傍若無人な脚本家×マネージャーのお話。
サリーさんが暴力事件で逮捕されてしまう前夜
最後だからと体を重ねる二人ですが
次の朝、何も言わずに部屋を去り
出頭するサリーさんを映すTVの喧騒と
部屋でそれを見守るマネージャーの穏やかさとの
対比がせつなさを引き立たせています。
バッドエンドっぽいんですけど
私はこの後に
ハッピーエンドが続くと信じていますよ・・・
■はじめて弾く恋のうた
ピアノの先生と、初防衛戦で負けてしまったボクサー。
ボクサーとピアノという、ミスマッチな題材が
逆にすごく良かったです。
「俺の目腫れてない?」と目を診てもらう所から
無言でキスに流れる描写が
映画みたいで美しかったです。
これは・・・どっちが受けでどっちが攻めなんでしょうか?
私はピアノの先生が攻めだとおもいます。
■惡童セブンティーン
女子高生が大好きな変態教師・後藤は
生徒のセーラー服の匂いを嗅いでいる現場を
男子生徒・間宮に見られてしまいます。
そこから、先生は間宮に脅されてドレイになり
次第に迫られ、体を求められるようになりますが
間宮の真っ黒な悪魔っぷりと
匂いを嗅いだだけで誰のセーラー服か分かる
先生の変態っぷりは必見です☆
セーラー服を着ている方が攻めっていうのが
なんか新鮮だったw
そしてえろかった。
■あなたには言えない
8年探していた元彼から1枚のハガキが届いた事で
消印を頼りに探しに行くお話です。
このお話、好きだ。大好きだ!
せつなすぎて私禿げるかと思った!
黒木は現在付き合っている恋人もいるし
元彼の石渡も結婚して子どもまで居ますが
私はこの二人に幸せになって欲しかった・・・
別れる際に
「そやったら、これで一生のお別れや」と笑って
静かに震える石渡の手が哀しかったですね。
■だいだい色に溶けあう
「あなたには言えない」の過去のお話です。
大学生の頃の石渡×黒木。
石渡は近いうちに結婚して
田舎で実家を継がなければいけない自分と
写真の才能溢れる黒木との将来を
決めかねて悩みます。
石渡が、小さくなった父を写真に撮る瞬間、
石渡が、最後に黒木を写真に撮る瞬間。
胸がきゅーっと苦しくなりました。
好きなだけではどうにもならない恋・・・せつない。
私が今年読んだ作品の中で
いちばん切なかったと言い切れる作品です。
何度読んでも、うっすら涙してしまうわ・・・。
「あなたには言えない」の後に
「だいだい色に溶け合う」を読ませる演出も
ニクくて泣けた。
雲田先生は、あとがきで
無類のドS好きだと書かれていますが
とっても素敵なドSさん達大集合でした。
でも皆愛があるドSだった。
私と同じく、表紙で躊躇している方がいたら
騙されたと思って読んでみて欲しいです。
エロ
★★
萌えた
★★★★★
切ない
★★★★★
笑える
★★★★
買って良かった
★★★★★