あいつと出会って 俺は初めて心が走り出すのを感じた
あいつが俺の殻を破るのが 生身の俺自身を見つめてくるのが
うれしかった
<あらすじ>
携帯電話もインターネットもまだ知らなかった1980年代初頭。お調子者の高校生・梅吉丈は、街で偶然見かけた硬派な美青年・坂上千緋呂にひとめ惚れする。これぞ運命の出会い! と張り切る梅吉を横目に、有名俳優を父に持つ千緋呂は自分のありようを見つけられずにいた。しかし、型破りながらまっすぐな梅吉の言動に、千緋呂は今までにない感情を覚えはじめて!?
80年代初頭。
まだ携帯もポケベルも無く、コンビニは24時間営業じゃなくて
学生の娯楽と言えばラジオぐらいだった時代の
ゆったりとした恋愛が描かれています。
日の出ハイム先生といえば、むっちりとした裸体と激しい性描写、
それなのに爽やかな雰囲気が魅力だと思うんですが
この作品はナッシングエロなので一層爽やかさが際立ちます。
チューも、
ほっぺにチュッとする程度です。(そんな!)
有名俳優の妾の子として、薄暗い人生を歩んできた
高校生の千緋呂は、
他校のナンパな梅吉に出逢い、ホレたとか運命だとか言われて
つきまとわれるようになります。
あまりにも軽いので相手にしないようにしてきた千緋呂ですが
梅吉に徐々に心を開きはじめ
「ウメ」「チヒロック」と呼び合う仲になります。
千緋呂=チヒロックっていうちょいダサな感じのニックネームが
80年代っぽくていいですね。
それに「マブい」とか久々に聞きました・・w
(今の若い子は知らないんでしょうな。)
ラジオのリクエストコーナーで愛の告白をしたり、
喫茶店で一緒にお茶を飲んだり、
全くエロの方向に行く気配もなく
じわじわとゆっくりゆっくり二人の距離が縮まっていきます。
公衆電話でドキドキしながら電話をかけたり
家の電話番号を教えてもらうのに必死になったり
待ち合わせの喫茶店でインベーダーゲームにふけっていたり
駅の伝言板にメッセージを書いたり
あー、携帯が無い時代ってそうだったよなぁ・・・と
レトロな雰囲気に浸りながら読みました。
(さすがにインベーダーの時代の事は私もよく分からんが)
そんな中、二人の学校が合同学園祭をするという話になり
王様の役をやったチヒロックがかっこよかったです。
王様ルックが似合いすぎるw
二人の、ピュアで温かい心の触れ合いは、読んでいて心地よかったですが
キスシーンくらいはちゃんと見たかったなー。
舌入れろとまでは言わないんでwww
番外編では、脇役の友達カップルの話が収録されていますが
日の出ハイム先生の作品で
メガネキャラって珍しいなーと思って読みました。
ぶっきらぼうな攻×淫乱なカワイ子ちゃん受というカップリングが
けっこう面白かったんで、もうちょっと続きを読みたかった。
主役カップルがあんなに純愛なのに
こんなにエロエロな二人って一体・・・w
■ロンリーロードローラー
偶然、目的地が同じ二人が出会って
東京から北海道まで車で一緒に過ごすというお話。
昼間はギスギスしていた二人なのに
夜になって車中泊になった途端、いきなりHシーンになったのは
「えっ、何がきっかけ?」と思ってしまいましたが
「――ガード甘すぎだよおまえ」と言いながらキスする攻と
柔らかい表情で受け入れる受に萌えました。
正直、エロも特筆するエピソードも無いんで
インパクトに欠ける、印象が薄い作品かなーと思いました。
相変わらず受のキャラクターは可愛くて良かったですけど☆
エロ
★
萌えた★★
切ない★★★
笑える★★
買って良かった★★
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