この作品は、小さな劇団に所属している「ちー先輩」が
リーダーに淡い想いを抱くストーリー。
既婚者であるリーダーは、最初は受け入れてくれて
ちゅーしたり抱きしめてくれるんだけど
セックスはやっぱり無理、というちょっと悲しいお話です。

リーダーを一生懸命に想う、
ちー先輩の気持ちさがビシビシ伝わってきて
甘酸っぱくて切ない前半に対し
後半からは、ちー先輩の親友である日野が
なぐさめる為にエッチしてくれて、セフレのような関係になるという
ますます苦しい展開になるんですよ！！！


日野はずっとちーやんの事が好きで
その気持ちを隠したままセフレになってしまったので
後からものすごく後悔してしまうっていうね･･･
私こういう、どちらかがつらい体の関係って
すごく萌えて大好きなんですけど
日野の気持ちとか、ちーやんの気持ちとか
考えるとたまらない気持ちになって
どこまでも床ローリングできそうなお話でした。
このお話、登場人物みんな一途で素敵なんだよなー


しかし！この作品にはもう一つ特徴がありまして
主人公はちー先輩でもなく日野でもなくリーダーでもなく
劇団員の幹という男の子なんです。

この子は、人のオーラのようなものが
具体化して見えるという不思議な能力を持っていて
ある人は雲のような形、ある人は星型･･･というような感じで
人が纏っている雰囲気のようなものが分かる子なんです。

そんな幹には、ちー先輩がかわいい花を
大量にフワフワさせているのが見えていて
この物語の重さというか切なさみたいなものが
可愛らしさで和らいでいる感じがしますね。

リーダーに恋している時は花を咲かせていて
落ち込んだ時には花が散ってしまい
気持ちが日野に傾き始めると再びフワフワ咲かせるという
ちー先輩の気持ちの変化が分りやすくて
微笑ましい気持ちで読んでしまう一冊です。


最後に、ちー先輩にオーラが見えることを打ち明けて
「先輩のオーラ、いい感じですよ」って言うシーンが
すごく素敵だなって思った。
幹がノンケなのがちょっと残念だったけどｗｗ

設定が色々てんこ盛りでレビューが難しい作品ですが
胸がちくっと痛くて切なくて、
全力でオススメしたい作品です。


エロ★★
萌えた★★★★★
切ない★★★★★
笑える★★
買って良かった★★★★★