みつきにいちど
俺らは生まれ死んで少しずつ変わってゆく
あの頃の俺らは あなたの骨の中に居る
<あらすじ>
「俺と君の三月後を占ってくれ」。妙な客の運勢を見ることになった自信をなくした占い師。実はその客は…?三月に一度交差するさまざまな恋人たちの運命を描くオムニバス・ストーリー。
雰囲気の良い表紙に惹かれて買ってみました。
帯は雲田はるこ先生の推薦です。
表紙のイラストは、すごく静かで繊細なイメージなんですけど
内容は思ったより明るいというか力強いというか・・・
でも気づいたら涙ボロボロ流しながら読んでいましたw
三月に一度というテーマのオムニバス作品です。
■みつきにいちど―占―
占い師をやっている男のもとに
「俺と君の三ヵ月後を占って!」という客が来る。
めんどくさい客だと思っていたけど
以前にも占った事がある客だという事が分かり・・・
というストーリーなんですけど
正直、まだこれから!っていう所で終わっているので
萌えるとかは無かったですねー
■みつきにいちど―実―
翌日、お見合いを控えているリーマンが
田舎の好青年に惹かれるというお話です。
ノンケなのにリーマンにドキドキしてしまう好青年とか
自分がゲイなのを認めきれずにいるリーマンとか
なかなかじれったい距離感がすごく良かったです。
このお話すごく好きだった!つづき!つづき!
■みつきにいちど―恋―
ひょんなことから知り合ったサラリーマンを
父親のように慕う高校生のお話。
だんだんそのリーマンを好きになってしまうが
その様子を同じ高校の男の子が遠くから見つめてるという
複雑な三角関係のお話です。
複雑な上に何ともやりきれない悲しいラスト・・・
■みつきにいちど―銭―
小説家志望のだらしないダメ男×世話焼き。
三月に一度金を借りに来て、ついでにセックスしていくという
セフレ関係なんだけど
好きっていう気持ちをなかなか伝えられないという
とっても純愛で可愛いお話ですね。
小説家の夢が叶った時に喜びを爆発させる受が
とっても良かったなー愛があって。
ちなみに、この本唯一のエロがありますww
■みつきにいちど―骨―
いつも3人一緒だった幼なじみの三角関係のお話。
このお話、死ネタだしすごく悲しいんだけど
すごく切なくていいお話だった・・・!
その3人のうちの女の子が亡くなってしまう事で
今までの関係性や片想いしてた事がバレてしまうという
胸がぎゅーっと苦しくなるような展開なんです。
なんか上手く言えないけど
残された2人の縋りあうようなラストにはひどく萌えた。
5つものお話がぎゅっと詰まっているので
やはり物足りなさは感じてしまいますね。
ストーリーはよく出来ているだけに
一つひとつのお話をもっとじっくり読みたくなります。
私は「実」と「骨」が好きだったなー
雰囲気はとっても好きだったので次回作にも期待したいと思います!
エロ★
萌えた★★★★
切ない★★★★
笑える★★★
買って良かった★★★★