知っておるよ 私の事を好いてくれてるのだろ?
知っておったよ 十年前の最初から
<あらすじ>
幼馴染みへの恋心を自覚した、あの日から早十年――…
人気女形となった佐根市は、相も変わらず幼馴染み・善介への想いを秘めたまま、“惚れた腫れたは芸の肥やし”と数多の女たちと色恋を繰り返していた。そん
なある日、次の演目の役がどうしても掴めず、煮詰まった佐根市は善介の家を訪ねる。しかし、そこで彼の縁談相手だという娘にばったり出くわし――…!?さまざまな時代の儚くも粋な恋模様を緻密に描いた待望の麗人ファーストコミックス!
たうみまゆさんの麗人初コミックスは
時代モノを集めた短編集です。
時代モノと言えば何ですか?
そう!ふんどしですね!!(自問自答)
もちろん時代モノというからにはふんどし祭りであろうと
期待してこの本を買った訳ですが
ふんどし1コマも出てこないという悲しい結果となりました。
うん。泣いてない。
■このよのはじまり・このよのおわり
女形の人気役者である佐根市が
芸の肥やしとして、色んな女と遊んでいる中で
密かに幼なじみの男に片想いをするというお話。
恋を知って、女形としての色気を身につけていく過程は
ありふれた流れなので萌えとかはあまり無いんですけど
告白した瞬間の「抱かれてしんぜよう佐根市殿」が
男前すぎてキュンときました。
■硝子哀歌
大正時代。姉の婚約者と寝ている男が
女装して一緒に舞踏会へ行くお話。
和製シンデレラみたいな構成で
ドラマチックですねーこれはもっと長いページでじっくり読みたかったな。
■いずみの如く。
吉原で働く番頭さんを遊び人の男が身請けするお話。
なぜか吉原に来て将棋の勝負をしているという
変わったストーリーだけど
対局中の2人の色気みたいなものがすごい。
「惚れるというのは欲が出ること」は深いですね。
■カラスの名前
明治時代。
不治の病で死んでしまった男とその恋人のお話。
死んでしまった事が前提のお話なので
すごく悲しい・・・萌えるんだけど悲しい・・・
たうみ先生の描く、黒髪の和服キャラは色っぽくていいなぁ
■カムバック・スイート・ホーム
女装して風俗で働く男のお話。
一緒に暮らしてる男に片想いしてて一途で
想いが通じ合った瞬間がすごく可愛かった。
何と言うか・・・
この本の中で一番BLっぽいお話ですねw「好きだ 抱かせろ 家帰ったら抱くから」にキュンとした!
■龍の引越
過去に火事で妻を失った火消しさんが
「もう女は抱かない」と男を買いに来るお話。
いいお話だったけど私にはちょっと難解だったなw
もっと男を買いに来た時のプレイを詳しく見たかった・・・
たうみまゆ先生のシリアス作品はすごく好きなんですが
今回はひとつひとつの作品がすごく短くて
あまり入り込めなかったのが残念だったなー
しかもふんどしも無いし!(まだ言ってる)
今回は結構、好き嫌い分かれる
一冊になってるんじゃないかと思います。
個人的にはちょんまげ萌えがあまり無いので
江戸時代よりも大正とか昭和のお話が好きでした。
次は現代のシリアスものが読みたいなー
エロ
★★
萌えた
★★★
切ない
★★★★
笑える
★★
買って良かった
★★★→カテゴリ たうみまゆ