兄さんは元々僕のものだったしずっと僕が見守ってきた。
なのに兄さんをこんなにも変えたのが
自分じゃないだなんて 気付きたくもなかった。
<あらすじ>
故郷も家族も捨て、何も持たずに家を飛びだしたニコ。流れついた異国の土地の青年・エリと出会う。そこに、兄を追いかけてきた弟・ウィルからの恋情と届き続ける母からの手紙…。ニコをめぐる様々な形の愛をこまやかに描いた、河井英槻の7年に渡って描かれた傑作、ついに登場!!
なんと7年に渡って描かれた作品だそうです!
えええ、7年!?
青春花心中も
王子と乞食も6年くらい掛かってたよね?
河井先生、すごく良い作品が多いのに
なかなかコミックスの続きが出ないので
勿体無いなーと思ってしまいます。
間が空きすぎて前の内容を忘れてしまうんや・・・
今回は1冊で完結しているので安心して楽しめますが
異国情緒溢れるステキなお話でしたー。
故郷と家族を捨てて一人で飛び出してきたニコが
異国の地でエリという男に出会うお話。
(私の苦手な)外国のお話で、難しそうだなーと思ったけど
全然そんな事なくて、すごく良かった!
私これ好きでした。
前半はニコの弟が現れて、
ニコが大好きでたまらない!っていう感じだったので
弟×兄なのかなーって思ってたんですけど
兄弟モノじゃなかった!当て馬かと思ってた人が攻だった!w
弟からの愛の告白をかわしつつ、
エリの元に逃げ込んで寂しさを埋めるという
2人の絶妙な距離感が非常に萌えました。
エリってすごく真っ当というか
愛が溢れてる人っていう感じがして頼りがいがあるし
何でも受け止めてくれる器の大きさがあって
いい男なんですよ。褐色のイケメン。
こんないい男に優しくされたら、そりゃ好きになるよね・・・
母からも愛されなかったニコが
エリに抱かれてすごく幸せそうなのが良かったです。
想いが強すぎるゆえ、母との関係が歪んでしまい
結果、兄と離れる事になってしまった弟は
なんだかちょっと可哀想でしたけど・・・
兄が自分の元から消えてしまい、
しかもエリという男にまで取られてしまって
「自分のものだったのに!」と泣きながら走るシーンが苦しい。
この作品のいちばんのテーマは
同性愛でも兄弟愛でもなく親子愛かな。
ぜんぜん愛してくれなかった母だけど
嫌いになれない、いつか抱きしめてくれるんじゃないかと
いつまでも期待してしまうニコの
健気さと報われなさが悲しい・・・
回想シーンとか、すごく描き方が上手くて
胸にキューっと刺さってきます。
最後のシーンで、「離れても愛してると伝えてくれ」って
ニコが叫ぶシーンは泣けます。
ラスト1ページ読んだ瞬間に涙腺崩壊しました。
1. あら
ほら、三角関係ダメだから(笑)
時系列の順番が違ったらよかったのになー
>ヲリさま
そうですね、ヲリさまの苦手な、三角関係で当て馬が敗れちゃうパターンですものね。
確かに時系列とかで見せ方が違うとちょっと印象も違うかもですが~