アヤはいろんな美味しいものをボクに教えてくれたよね
ほんとは他の誰にも食べさせたくないんだよ
アヤの作ったごはん この指も この耳も 背中も そのおくも
<あらすじ>
おなかがすいたら、帰っておいでよ。
恋人が突然姿を消して1年。未だ彼のことを忘れられずにいるアヤの元に、人捜しをしているという美しい青年が訪れた。しかし、その場に突っ込んできた車からアヤを庇った青年は記憶障害になり、自分の名前さえも分からなくなってしまう。帰る場所もない青年と記憶が戻るまでのあいだ同居する事になったアヤは、迷惑がるものの久しぶりに感じる他人の温度に知らず知らずのうちに癒されていて――。
外国の小さな町のお話という事で
買うのをかなり迷っていたんですけど
(くどいようですが外国モノが苦手です)
切なそうなので買ってしまいました。
このお話は、とにかくストーリーが重厚というか
ちょっとしたサスペンスみたいな構成になっていて
先がどうなるのかハラハラして
どんどんページを捲ってしまう作品でした。
33歳で世話焼きなゲイのコックと
記憶障害の美しい青年の優しいお話。
金髪攻、黒髪受なんですけど
恋人に捨てられてしまったアヤの前に
記憶を失ったイケメン・リネアが現れて
仕方なく面倒を見てあげるという流れです。
記憶を失ったリネアは幼児返りしてしまい
おなかすいたー!!って子供みたいにワーワー騒ぐので
子供をあやすように優しくごはんを食べさせてあげる
アヤの母性のようなものにキュンとさせられます。
でも・・・実はさー、
主人公がヒゲで、あまりイケメンではないので
最初はなかなか萌えられなくて大変でしたw
ブサイク受って程じゃないんだけど
主人公があまりにも普通というか地味で・・・
可愛いとか色っぽいとか、BLっぽい要素あんまり無いの!
その主人公を捨てた元彼っていうのもハッキリ言ってしまうと
すごく怪しげなオッサンなんですよ・・・
読んでいくうちに、リネアの正体が分かっていて
意外な展開のめり込んで行くので
お話の面白さ的には全然問題なく、
後半になってリネアとラブラブになっていく姿は可愛くて
ようやく萌えられたという感じです。
描き下ろしで、お腹すいたって言うリネアが
アヤの体をはむはむ甘噛みして
そこからエッチに移る流れがすごく色っぽい。
貧しい育ちだった人が
温かくて美味しいご飯を食べさせてもらって
心身ともに満たされるっていう描写は
読んでいるこっちも優しい気持ちになれますよねー。
萌える!とかエロい!とかいう作品ではないかもしれませんが
物語にグイグイ引き込まれていって
最後は温かい気持ちになれる素敵な一冊でした。
エロとかキャラ萌えとかよりも
ストーリー重視の方におすすめです。