俺は傷付いている 深く
俺以外の他の誰かと同時に愛される程度では納得がいかないようで
どうか俺だけを、と そう願ってしまう
<あらすじ>
ナルシストな元生徒会長・北橋の悩みは、自分のことが「好き」(に違いない!)な生徒会の後輩・乙坂が告白してこないこと。乙坂の大学進学を機に同居が決まりいよいよ告白か!?と思いきや、乙坂に「ゲイ仲間」だと勘違いされる事件が発生!?更に、恋愛対象外宣言までされてしまい――!?本心が見えない謎多き後輩×妄想気質な愛され系会長のハイテンション&ピュアな恋愛奮闘記!
これすっごく好きでした!面白かったー
タイトルも個性があって良いですよね。
やたらテンション高いナルシストの純愛ということで
作品の雰囲気は
そんな王子に迫られてにちょっと似てるかな。
表紙の人が馬のかぶりものをするようなエキセントリックなキャラなんだけど
ギャグとかシリアスとか、一言では言い表せないような
深みがあって読み応えがある一冊でした。
エロはほとんど無いんですけどね(重要)
他の男とエッチしてるシーンがちらっとあるので
一棒一穴主義の方はお気をつけください。
表題作の他に、ちょっとした短編が1つ収録されています。
高校時代に生徒会長をやっていた北橋はナルシストで
後輩である乙坂から好かれていると信じ込んでいます。
なぜ告白してこない!?と疑問に思いながら
高校を卒業してしまったのですが
偶然、数年後に再会するというストーリーです。
会長はゲイではないので普通に彼女がいたんだけど
ある日の朝起きると、
隣に裸の男がアダルトグッズまみれで寝ていて
それを見た彼女にフラれてしまうという
どういう状況なのか謎すぎるシーンがあって
これはどういう事なの???????と困惑したんですけど
それがちゃんとラストに向かって繋がっているのが凄いですね。
このストーリーで、会長と乙坂が本当にカップルになるのか?
もしやこのアダルトグッズまみれの男とカップルになるのでは!?と
疑心暗鬼になりながら読むことになるんですけど
乙坂が何を考えているか分かりにくいキャラなので
読者もけっこう騙されながら二転三転していくんですよねー。
乙坂が部活のコーチとエッチな事してたっていう衝撃的な告白も、
かなーーーりドロドロの状況なのにも関わらず
会長の思考が愉快すぎて
笑いになってしまっている所がすごい・・・
自分が好かれている訳ではなかったと気付くのではなく
同率一位だと思い込むプラス思考がたまらないよ!
会長が能天気だからサラッと流してしまいがちですが
乙坂のうっすらとした笑顔の中にちょっと闇を抱えていたり
会長も、異常なプラス思考に見せておいて
本心ではこっそり傷付いているっていういじらしさだったり
それぞれの気持ちを想像すると色々切なくて
2周目、3週目と読み返したくなる本ですねー。
最後の描き下ろしで、乙坂が高校時代に
何を考えていたのかやっと分かるようになるんですけど
会長の能天気さとは正反対のような後ろ暗さがあって
会長のことを眩しく思う乙坂の気持ちが切なかったなーーーーー
あとがきを読むと、
作者は暗い作風の方が得意っぽい感じ?なので
なるほどなと思いましたが
笑いも切なさも上手い素敵な作家さんですね。次回作が楽しみ。
1. 無題
私もこれ読みました〜。会長の性格がつき抜けてるので、暗くなり過ぎず読むことが出来ました!
この作者さん今は非BL連載してますよね?詳しくは分からないのですが、確かそれも暗い感じだったような…??
暗い感じも全然嫌いじゃ無いんですが、私の場合は後に引きずるというか、はい終わり〜って区切ることが出来ないので明るいキャラがいてくれるとすっごい救われます 〜。それか完結してからじゃないと読めないんですよね 笑。
タカジョウさんはいちかわ壱さんの「ただいま、おかえり」という作品は見ましたか?
オメガバースの作品で家族BLなんですけど凄くほっこりする作品で(エロは殆ど皆無ですけど)癒されました〜〜。
オメガバースはBLじゃないってだから好きじゃ無いという方が結構いるらしいんですけど(男同士じゃないとか妊娠とかの面で)私は特に気にせず楽しんでます 笑。
>きょは様
しかも暗いやつ!?でもしっかりしたお話描いてくれそうなので
一般作品でも面白いかもですねー。ちょっと読んでみたいです。
>明るいキャラがいてくれるとすっごい救われます 〜。
この突き抜けた明るさには救われましたねw
会長がこういうキャラじゃなければ結構救いがないお話だったと思うんですけど・・・。
>いちかわ壱さんの「ただいま、おかえり」という作品は見ましたか?
ただいま、おかえりはまだ読んでないですねー。
きょは様オススメなんですね。私はオメガバース全然嫌いじゃないので読んでみます。
(だがオメガバースでエロほとんど皆無とは一体・・・!?)