他に男はいくらでもいるのに いつだって終わりにできるって
そう思ってたのに ダメだ もう離れられない･･･
いつの間にオレは こんなにも深くこの男と結びついてしまったんだろう･･･
＜あらすじ＞
恋人へのプロポーズに失敗したカタブツ教師の健人。
ヤケ酒をかっくらい、見知らぬ美人（でも男）に尋常じゃない色気で誘惑され、すっごい一夜を過ごしてしまう。
しかし翌日、同僚教師として再会したソイツは、トンデモなツンデレ･･･？
「こんなに感じやすいお前が、心だけ鈍いわけないんだ」
ケンカばっかで素直じゃなくて、バカな俺たちだけど、互いの秘密も痛みも怒りも笑顔も、全部受け止める「夫婦」の未来予想図がおまえとなら見えるんだ･･････
ＢＬの楽しさも奥深さも教えてくれる人気の名作、描き下ろし付豪華本！
プチ国枝彩香まつり開催中です。
この本は、「未来の記憶」「風の行方」というシリーズをまとめて
描き下ろしを加えた新装版となっており、
かなり分厚くて読み応え満点の1冊です。
装丁も、カバーの裏地が透けるようなデザインですごく綺麗。
国枝先生の作品の中でも、
かなりほのぼの展開の本なので
暗い作品や、バッドエンド作品が苦手な方でも楽しめると思います！
行きずりの、体だけの関係から始まった二人が
性格も考え方も全く違うのに
お互いの孤独に触れ、いつの間にか大事な存在になっていく過程が
丁寧に描かれています。
私は、この二人にベストカップル賞を贈りたい！
色んなアクシデントを乗り越えながら、ちょっとずつ譲歩しあい
その度にたまらなく幸せそうに抱き合う二人の姿が
見ていて、とても温かい気分になれるんです。
今まで読んできたBLの中で、一番のお似合いカップルだ。間違いない。
瑛は遊び人で飄々としているのに
寂しがりやで健気な一面を持っている所がすごく可愛い。
変なガラのシャツばかり着てるような
ひねくれ方も面白いです。（表紙の服も、なにげに変な柄ｗｗ）
健人は幼い頃に両親を亡くし、家庭というものにすごく憧れを持っていて
デリカシーが無いけど優しくて
瑛の全てを包み込むような大らかさが魅力。
そんな二人の根底には、親に対する孤独というものがあって
お互いにその孤独を埋めるように、自然と二人の距離が縮まる過程は
ジワジワと感動してしまいました。
めちゃめちゃエロかったり、ウザかったり、健気で可愛かったり、
二人ともすごく魅力的なキャラクターで
この分厚い本を一気に読んでいても、全然飽きません。
私は国枝先生の、裸の描き方がすごく好きなんですが
Hシーンはすごく自然な流れで盛り込まれています。
特に、二人が初めて出会った時のHシーンが
ものすごくエロいので必見ですｗ
それから、健人がお正月にミカンをあーんして食べさせてあげて
そのまま見つめあってHになだれ込むシーンも良かった！
瑛、色っぽいにも程があるだろ･･･。
しかも健人は着物を着ている点も大事なポイントですｗ
あと、夏祭りの回では、ふんどし姿のオッサンに
ポーっと見とれる瑛にワロタｗｗｗｗｗ
BLって、将来の事を考えて不安になったり
形はどうあれ、結婚のようなラストでずっと一緒にいる事を選ぶ
お話はけっこうあるんですけど、
ここまで二人の未来の幸せにしっかり確信を持てる作品は
今まで無かったんじゃないかなーと思います。
二人が、お互いの夢を見た朝、
涙をボロボロ流しながら目覚めて
将来の覚悟を決めるというのも、すごく運命っぽくて良かったです。
（私も思わず貰い泣きしてしまった）
そして描き下ろしでは、なんと
60年後の二人の姿が見られます。（夢オチですけどね）
おじーちゃんになっても相変わらずの二人には笑ったｗ
「よろしく頼むよ奥さん！」と瑛そっくりなキツネのような顔で
笑う健人を見ると、
この二人は、何があっても死ぬまで一緒なんだろうな、と
妙に安心してしまいました。
一通り読んだあと、また最初に戻って
表紙をめくった時に目に飛び込んでくる、遊び紙の
「先生たちは赤い糸で結ばれているんだって」という台詞が
なんだかジーンと来ます。
画力、構成力、エロ、全てにおいてレベルが高くて
面白い作品だと思います。
とってもお勧めです☆
エロ
★★★★★
萌えた
★★★★★
切ない
★★★★
笑える
★★★★
買って良かった
★★★★★
→関連記事
50×50-フィフティフィフティ- 国枝彩香【感想】
ため息の温度 国枝彩香【感想】
夏時間 国枝彩香【感想】
いつか雨が降るように 国枝彩香【感想】
番人 国枝彩香【感想】
耳たぶの理由 国枝彩香【感想】
[3回]
1. 瑛のシャツは芸術だ！！
私は2タイトル共、旧版を持っているのですが
タカジョウさまの感想読んで
「うん。そうだった。そうだった。」と思い出して読み返してしまいました。
そして改めて、タカジョウさまの分かり易くて的を得た感想に惚れてしまいましたよ。
そしてそして
描き下ろしと装丁見たさに買い直してしまいそうです。
褌うっとりwwwwでしたね～。それと、じいちゃんと瑛のやり取りはハラハラしながらも笑わせて貰いましたwwww。
じいちゃん・ばあちゃんのキャラも愛すべきものがあって楽しかったです。
瑛のシャツの柄も見所ですが、レースピラピラシャツがこんなに似合うのはオスカルか瑛か！？ってくらいですよね！
>>裸の描き方がすごく好きなんですが
最近読んだ【春に孵る】これまた、めっちゃDarkで背徳的な話なのですが、裸の描写（もつれ方）に心底エロさを感じてしまいました。
”萌え”とか甘いものじゃなく”興奮”しましたよ///
早くコミックになってタカジョウさまの感想を読んでみたい作品です。
＞あざみんさま
旧版には、読みきり短編作品も入ってるみたいなので、いつか手に入れたいと密かに思っていますｗ
>分かり易くて的を得た感想に
ありがとうございますー(´；ω；｀)ﾌﾞﾜｯ
この本の感想文、すごく時間がかかったのでそう言って頂けると報われます･･･ｗ（たいした文章ではないのですが）
長くてシリアスなお話は考えを纏めるのが難しくて。
褌うっとりや、じいちゃんとのやり取りなど笑えるポイントも随所にあって、すごく面白い作品でした。
>レースピラピラシャツ
そうそう！ｗ
オスカル並みに似合ってるのがすごかったです。
そして、ウツボカズラの柄シャツをあんなに着こなすのも瑛だけだと思いますｗ
>【春に孵る】
あぁぁぁ早く読みたいです！
『未来の記憶～』のようなジワジワ感動系もいいですが、ダークな作品も好きです！国枝さんのふり幅の広さには尊敬してしまいます･･･。
興奮か･･･。今からコミックになるのが楽しみすぎます！！