一発やっときゃよかったって思ったんです
どうせ死んじまうなら 嫌がられようが薬つかおうが
・・・何をしようが あんたをやっちまえばよかったって
<あらすじ>
目覚めると土の中にいて、知らない男に抱きしめられていた。男の名前は、原田。自分は一切の記憶をなくしていた。ヤクザだった過去と田中始という名前、組同士の抗争で殺されかけたことを知った始は、同じ組の構成員だった原田に匿われることになる。だが原田は「あんたはおれの恋人だった」と言って、強引に始を抱き……?過去を語らない男と、過去を無くした男の仁侠ロマンス。
記憶を無くしたヤクザのお話です。
山中ヒコさんの絵って、今までは
フワフワしていてカワイイ系のイメージがあったんですけど
こういう、ヤクザものとかピリッと鋭い雰囲気の作品にも
不思議と合うんですね。
難しそうな話かな?と思ったけど
全然そんなことなくて面白かった!
こういう、ドロッとした雰囲気の作品うまいなー。
ちなみに、表紙でメガネかけてる方が攻です。
殺されかけて埋められていた所を
ヤクザの原田に助けてもらったはじめ。
過去の記憶が一切なくて
自分が誰なのか、原田が何者なのか分からないまま
「あんたは俺の恋人だ」と言われ、
ヤラれてしまうというストーリー。
記憶喪失モノの王道的展開という感じで
結局、恋人だっていうのは嘘だったことがバレるんですけど
「慰謝料よこせコラァ!」って、軽い感じで描かれていて
前半はわりとサラッと読めます。
でも、はじめは組の人間から命を狙われていて
原田はそれを必死で守ってあげようとして
マンションの一室で軟禁生活が始まるんですね。
利己的で義理も人情もなく、すぐ手下を殴ったりする原田が
はじめを守りたい一心で部屋に閉じ込め
他の人には見せない優しさを見せるんです。
はじめ以外の人間とのハッキリとした態度の違いが
見ていてとても萌えるポイントでした。
そして、「ずっと好きだったんです」って言いながら
嫌がるはじめを抱き続ける原田がとても良かった!
山中ヒコ先生のエロってなんか不思議なエロさがありますね。
だんだん態度が変わってきて
受け入れるようになってきたはじめもかわいかったです!
はじめは本当に高校生みたいでヤクザに見えない・・・ww
あと、最初のえっちの時に原田の口調が
乱暴になった所に禿げ萌えた。
後半になるにつれ、どんどん話がディープになってきて
原田とはじめの過去が明らかになるんですけど
なんかすごく苦しいお話でした。
原田の気持ちもはじめの気持ちもすごく分かるだけに・・・
「いちばん強いのは、殴ってきた奴を許す奴」
っていう原田の言葉に全てが詰まっていますね。
ラストシーンのはじめはすごく冷たい態度だったけど
必死に付きまとう原田がワンコっぽくなっていたのが
とても微笑ましかったです。
これを読む前は、タイトルのギブズって
どういう意味だろう?と思ってたんですけど
「ギブアンドテイクがヤクザの基本だ」と言っていた原田が
見返りを求めない唯一の存在がはじめだった
って事なんですねきっと。あーなんか泣けるな。
ストーリーはすごく単純だと思うんですけど
魅せ方がすごく上手くて引き込まれるお話でした。
最後はほとんど説明が無くて
えっ?どうなったの?って思うんだけど
ちょっとだけほのぼのとした日常を見せて終わるっていう
独特の手法がすごく生きてる作品だなと思った。
エロ
★★★
萌えた
★★★★
切ない
★★★★
笑える
★★
買って良かった
★★★★★
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1. gives。
ヒコさんのヤクザものってどういう方向性で進んでいくのか、予想つかなかったのですが、表紙からして、格好良い仕上がりでした。
原田の愛が深くて、始に尽くす姿に萌えましたv
本音言うと、もっとエロくて良かったwww
本編が、あそこで終わったので、原田と始はどうなったのかが分からなかったけれど、描き下ろしでは、ちゃんと原田は赦されたのですね。よかった。(エロがあっても良かっ・・モゴモゴ)
ヒコさんの作品は、無駄なセリフが無いというか、画で魅せるからすごいな、と思います。
そうそう、「丸角屋~」がCD化だそうですね。
お財布に余裕があったら買いたいなぁ・・・(遠い目)
>ayahitoさま
それは描き下ろし読みたくてコミックスを買ってしまうわ・・・
ヒコさんはヤクザものでもアラブでも時代ものでも世界観が完成されていて凄いなと思います。
今回も面白かったです!
>「丸角屋~」
そうそう、CD出ますね!楽しみだなぁ~
ギブズも音声化しやすそうな作品だと思うのでそのうちCDになるかも?
>本音言うと、もっとエロくて良かったwww
狂おしいほど同意!もっともっとエロくていい・・・!